VOICE of PR Planner (2013年6月)

PR業界底上げのための第一歩  

ビルコム(株) Bussiness Develop Div.

Manager

中堀 那由太

  (株)電通テックの長竹様よりバトンを受けました、ビルコム(株)の中堀那由太です。前号で「若き」とご紹介頂きましたが、年齢は30歳と決して若くはない年齢ですが、とはいえPRのプランナー資格取得に至るまで、また現在までの経歴も交え、お届け出来ればと思います。 まず私自身の自己紹介から。大学卒業後に総合商社に入り、その一年後に退職しPRの会社に転職するという、いわゆる「イマドキの若者」でした。2007年に前職であるPR会社に入社し、はじめてPRという領域に触れたのですが、非常に若いベンチャー企業だったため、即座に現場で仕事をする機会が多くなりました。知識もスキルもないまま、ひたすら現場で会得していく日々の中でPRプランナー資格試験が始まることを耳にし、会社からの援助もあったことから受験す ることを決意しました。 PRプランナー試験を受験したことで、得られたものが大きく二つあります。一つ目が言わずもがなPRに対する知識。特にPR会社の若手にありがちなことですが、毎日忙殺され勉強する時間も取れず、目の前の仕事で精一杯になってしまうことが多々あると思います。そんな時に大局的な視点でPRを見つめ直すには絶好の機会になると思います。メディアリレーションや危機管理など、得意分野はそれぞれ異なると思いますが、なかなかPRのすべてに携わる機会は少ない中、今の自分の仕事がどのような意味があるのかを改めて考えるきっかけを与えてくれます。二つ目は人との出会い。合格し交流会などに参加すると異なる世代、異なる仕事をしている方々と出会うことができます。それぞれの仕事や立場からの、それぞれのPRを皆さんお持ちで、お話をさせていただくだけでも視野が広くなることを実感します。どうしても社外の交流とはいえ、同世代の友人たちで固まってしまいがちなのですが、PRプランナーをきっかけに知り合った方々のおかげで、如何に自分が狭い世界で生きていたかを実感し、逆に会社の中では分からない対外的な自分の強みも知ることができました。 現在はビルコムというPR会社に勤務しています。この会社では、デジタル領域のコミュニケーションを強みに総合的なPRのプランニングを担当しています。実感されている方も多いと思いますが、PRを勉強されている方は年々増えており、私も自分なりのユニークネスを身に付ける必要があると思っています。一方で一面的にPRを捉えている方も多く、「TVに取り上げられるには?」「新商品をPRで売上に繋げたい」などという声もお聞きする機会も依然としてあります。PR業界にいる人間として常に考えていることは、「パブリックリレーションズ」の概念をしっかりと日本に根付かせたい、手法論ではない考え方のPRを浸透させたいということです。 組織が動く上で重要視されるべき考え方であり、それは組織の存在をも定義づける考え方だと思っています。そのベースがある中で、はじめて手法論を展開しなければ軸がぶれてしまい、本来的なPRを推進することは不可能だと思っています。成長してはいますが、まだまだ理解浸透を進めなければならない業界だと思います。その上で、PRプランナー資格を取得する課程の勉強は必須であり、それを更に周りにも広げていくということが有資格者の使命でもあるのかなと 思っています。 そんなこんなで私の話を締めさせて頂き、次回はイベントというソリューションを軸にグローバルでも活躍をされている(株)セレスポの越川延明さんにバトンを繋げたいと思います。