VOICE of PR Planner (2014年4月)
ワンランク上のおもてなしができる広報を目指して
(株)イクスピアリ
鈴木 雅子
パナホームの古矢さんより、バトンを受け取りました、舞浜にある商業施設「イクスピアリ」の施設広報を担当する鈴木と申します。交流会などでPRプランナーの皆さまのご活躍に圧倒されるばかりの私が寄稿などおこがましい限りですが、プランナー試験を通じて少しずつ広報の魅力とやりがいを教えて頂いた感謝をもって書かせていただきます。 私は中国留学をした経験から、語学も使って誰かの役に立ちたいと接客業を志望するようになり、イクスピアリのインフォメーションでの仕事にめぐり合いました。インフォメーションカウンターに立って国内外のゲスト(お客様)のご質問に対応し、プラスαのご提案を考え、それがゲストの笑顔に繋がった時に充実感を感じる、そんな毎日でした。 そこへ、全く想定外の広報への異動辞令。しかも施設リニューアルで新店舗様が続々オープンする大事な時期。広報歴1年半の先輩と2人体制で、私は右も左も分からないままに取材を受け身的に対応し、原稿確認に追われるばかりの毎日でした。 その中、私と入れ替えに異動されたベテラン広報の先輩から「日々に追われるだけでなく、基礎を固めないとだめだよ」と勧められたのがPRプランナーでした。1次や2次では、広報の基礎やマーケティング知識を学ぶたびに、狭くなりがちだった視野を広げることができました。 3次試験は、当初、問題例を見て「勉強法も分からないし、他業種のリリースや広報計画を立てる必要もないな」と諦めていましたが、広報歴3年になる頃には、せっかく頑張ってきたなら資格にしたい、と一念発起。協会主催の対策講座に通いました。6回の講義は、先生方の熱意あふれるお話に刺激を受け、ワークショップにより自然に仲間ができ、自主勉強会まで開く盛り上がりでした。広報のバックグラウンドを共有し、悩みや喜びを語れる仲間ができたこと、また、業種も規模も違う環境で奮闘する皆さまから刺激を受けられることが、何よりの喜びと張り合いになり、現在も続く財産となっています。 現在異動から4年、また施設リニューアル(しかもイクスピアリ史上最大規模)が巡ってきました。商業施設では、新店舗オープン時やTVのファッションコーナーの撮影など店舗を巻き込んで行う取材が多くあります。 その時に心がけているのは、メディアの方にも店舗の方にも、お客様に対するのと同じように「おもてなし」の気持ちをもって、取材に満足して頂けるよう心遣いすることです。 メディアの方は、撮りたい画が撮れることはもちろん、ここだけ今だけの情報を教えてもらえる、気持ちよくスムーズに取材が進行できることが嬉しく、店舗の方は、営業を妨げられずに、売りたい商品を露出してほしい。 その双方の願いは往々にしてぶつかるものですが、その間に立つおもてなし屋広報としては、いい画の撮れる場所を運営の邪魔にならないよう何通りか考えておく、プラスαの提案ができるように店舗と事前に確認しておく、混雑具合を見ながら取材進行を提案するなどの工夫をすることで満足度を上げることができます。そして大前提に感謝の気持ちと笑顔で接すること、これも忘れてはならない。 これらは、頭と心のエネルギーを相当必要としますが、メディアから「撮れ高がいいからまた来たいな」、そして店舗から「また取材話を持ってきてくれないかな」と思っていただくことがイクスピアリ全体の露出の向上につながっていくと思えば、苦労はやりがいに変わります。 これからもPRプランナーの皆さまとの交流も通じながら、ワンランク上のおもてなしができるよう、精進していきたいと思っております。 さて、次回大切なバトンは、同期のPRプランナー、日立化成株式会社の磯田真理子さんにお渡ししたいと思います。穏やかでゆったりした語り口だけれど、言いたい事はハッキリ主張。海外出張もこなすバリバリの広報女子からどんなお話が聞けるか、お楽しみに!