VOICE of PR Planner (2015年8・9月)

資格取得で「ベテラン広報」のスタートラインに  

宝酒造(株)

坂口 智子

  東邦レオ株式会社の熊原 淳さんからご紹介いただきました宝酒造株式会社の坂口智子です。宝酒造は京都に本社を置く清酒・焼酎・チューハイ・調味料などを取り扱う酒類メーカーで、今年創立90周年を迎えました。私は商品や社会貢献・環境活動のPR全般とグループ報の作成などを担当しています。 PRプランナーという資格試験に挑戦したきっかけは、スキルアップのためにと広報課の先輩から受験を勧められたからです。2次試験合格後、3次試験を受ける自信がないまま過ごしていましたが、経験も長くなり、改めて気合を入れ直すという意味で挑戦しました。 試験の合格にあたり、ネックとなったのは3次試験の課題「PR計画の立案」でした。長いスパンでのPR計画の立案は先輩に任せきりで経験がなく、試験当日はパソコンの前でフリーズしてしまいました。普段とは全く異なる分野のPR計画の立案とはいえ、広報たるものどんな対象でもPR計画を立案できなければならないのだと自身の未熟さを思い知った試験でした。 ちょうど同じ京都企業の他社広報の方と同じタイミングで試験を受けるということで、知り合いのPRプランナーの方を紹介いただき、対策のアドバイスを受けることができました。 合格通知が届く瞬間まで不安でいっぱいでしたが、無事に資格を取得できホッとして嬉しかったのを覚えています。「ベテラン広報・広報専門」と言われることに恐縮していましたが、この資格取得でやっと新しいスタートラインに立てた気がして、身が引き締まる思いでした。 入社以来約10年広報という仕事に携わっていて心がけていることは人とのつながりを大切にすることです。当たり前のようなことですが、自社の担当記者の方はもちろん、異業種の広報担当者とのつながりは、いざという時に何よりも心強いと思います。 また、情報交換の場は自社製品のファンづくりの場でもあります。お酒の飲み方ひとつでも、酒造会社の社員にとっては当たり前のことが消費者の方は実は知らないことばかり……これも情報交換の場で話す中で気付いたことです。 食品・飲料等の市場は新商品も多いため、自社製品だけでの記事化は難しく、ワンパターンになりがちです。なかなか難しいですが、最近では他社とのコラボネタも記事化に繋がり始めました。 一見何も関係のないように見える異業種とのコラボでも、新しい切り口での記事化につながる可能性を秘めています。社内だけでなく、社外の人とつながりがあるからこそ、PRの可能性が広がります。他社のPRプランナーの皆さんにたくさんの刺激をいただきながら、「もっとできることがあるのではないか」という気持ちで仕事をしています。 PRプランナーの資格取得後は、皆さんと同じように名刺に「PRSJ認定PRプランナー」と入れています。PRプランナーの方を見かけると親近感がわきますし、未受験の方に声をかけていただくことも増えてきました。 微力ながらも少しでもお役に立てる情報を提供できれば、また輪が広がり、新しいPRの形が生まれるのではないかと期待しています。 関東だけでなく、関西でもPRプランナーの交流会を設けていただければ嬉しいです。 次は同じ京都企業でPRプランナーの資格取得も一緒に頑張った株式会社堀場製作所の牟田真也さんにバトンタッチします。 当社製品のPRもしてくださる、頼もしいPRプランナーです。よろしくお願いします。