VOICE of PR Planner (2016年6月)

思いは伝わる  

春日部市

重枝 紗智子

  はじめまして。春日部市の重枝 紗智子(しげえだ さとこ)と申します。今回はこのような貴重な機会をいただき、心より感謝申し上げます。 私は市役所でまちのPRに係る仕事をしております。 所属する課の名前はシティセールス広報課。平成25年度の機構改革(組織の見直しのようなものです)で新しくできた課です。この課の、6名が所属する「春日部ブランド担当」の1人として、春日部の魅力をたくさんの市民の皆さん、市外にお住まいの皆さんに知っていただき、「まちへの愛着醸成」「認知度向上」のため、新事業の企画やイベントの運営等、さまざまな取組みを通じてシティセールスを推進しています。 そもそも、私がPRの世界の扉を叩くこととなったきっかけは、印刷資材を取り扱う貿易商社に勤めていた頃、社内でPRの新設部門ができ、そこに異動になったことでした。2人体制の部署で、ただただ、毎日の業務を必死にこなしていたように思います。PR、販促、DTPなど、いろいろな知識とスキルを惜しまず辛抱強く叩き込んでくださった当時の上司のおかげもあり、少しずつPRという仕事に馴染んでいきました。 私が初めて「PRプランナー」という資格を知ったのは、PRに携わるようになって3年目くらいのことです。「きちんと勉強したことのない『パブリック・リレーションズ』の世界。知っていることも増えてはきているだろうけど、一から整理してちゃんと理解したい」と思ったのが、資格取得を目指した一番の動機です。 そして、「PRを通じて行政のイメージやまちの雰囲気をもっと良くしたい!」と市職員を目指し入庁した後、「PRプランナー」を取得しましたが、そのメリットはたくさんあります。 まず1つ目は、この資格を通じてさまざまな業種のPRのスペシャリストの皆さんとお知り合いになれたことです。同じ目的を持って前に進んでいる人たちがこんなにいる!と勇気をいただいているとともに、なかなかアイデアが出ずに悶々としている時は特に、経験豊富な皆さんとの気軽な会話を通じて勉強させていただいています。 そして2つ目は、自分の業務に自信が持てるようになったことです。名刺に載せている「PRプランナー」の文字を見るたびに身が引き締まるとともに、試験勉強でPRの基礎を学んだことを思い出します。学んで得た知識が、新たな企画に取り組む際の大きな土台になっています。 最後に3つ目のメリットは、この資格のおかげで「シティセールスの専任職員」として任用を受けたことです。本市の「専任職員」とは、10 年間を目安に同一業務あるいは関連する部署に配置される職員で、私の場合は「PRプランナー」の資格があったことから任用につながっています。 シティセールスは市単独ではなく、まち全体で一丸となって取り組んで初めて成功します。市民1人ひとりに春日部を「わたしたちのまち」と改めて認識してもらい、市民の愛着や誇りを育み、そして地域のつながりを紡ぐために、1つ1つの取り組みを大切に、継続していきたいと考えています。 「思いは伝わる、熱は広がる」。 この言葉は、私が憧れるアタッシェ・ドゥ・プレス、伊藤美恵さんのお言葉です。目の前にいるひとりの人に熱く思いを伝えることからすべてが始まり、最終的にその「思い」が通じ、「熱」として広がっていくということを意味したものです。 この「思いは伝わる」という言葉は、「まちを売り込む」という大きな業務に立ち向かう際の、私の心持の礎になっています。今後も、「PRプランナー」という資格を通じて憧れの人に少しずつでも近づけるよう、毎日を丁寧に過ごしていきたいと思います。