VOICE of PR Planner (2016年11月)②

「もったいない」  

エンタテインメント業界

福地 聖佳

  こんにちは。エンタテインメント業界で広報を担当している、福地聖佳と申します。 「もったいない」 これが、私のPR業務における、一つのキーワードとなっています。 一昔前のように、「良いものを作れば売れる」という時代ではなくなってきました。情報があふれ、趣味趣向が多様化している昨今。「知ってもらう」ということがどれだけ大切で、それがどれだけ困難なものか。 つまり、「知られていないけれど、素晴らしいもの」が、この世の中には無数とある。そんな商材と出会い、PRを担当することになると、胸がわくわくするのです。「こんなに素晴らしいものがあったなんて。“もったいない”」って。誰にメッセージを届ける?どんなコミュニケーションをする?どう魅せる?もっともっと知ってもらいたい、手に取ってもらいたい! PRは、「0(ゼロ)を1(イチ)に」する仕事ではなく、「1(イチ)を100(ヒャク)に」する仕事だと私は考えています。だから、「産む」というよりは「育てる」仕事。あらゆる商材は、「PR」の仕方次第で、何百倍にもその魅力を増して伝えることができる。その商材がもつ、本来の魅力を引き出し、世間にマッチするように断面を丁寧に切り取り、ベストタイミングで発信していく。 クリエイターのように、奇抜で面白いアイデアを提案することが苦手な私にとって、物事の素晴らしい点を見つけてそれを膨らましてゆく「1を100に」するPRという仕事は、まさに天職だと思っています。 しかしながら、PRという仕事については、日本の社会全体において認知や理解が進んでいないと感じます。「費用対効果はどうなの?」「PRと広告・宣伝って違うの?」よく聞かれる言葉です。 「PRプランナー」という資格は、そういった世の中に、「PR」という仕事の素晴らしさや役割を伝えていく、それこそ「PRのPR」だと思っています。また、「PRプランナー」資格取得者の皆さんとの交流は、非常に刺激的です。先述の通り、「0 を1」にすることが苦手な私にとっては、「引き出し」勝負なのです。様々な業界で活躍されている「PRプランナー」の皆さんのPRテクニックをお伺いする機会は、この上ない勉強の場。また、PRに関するあらゆる悩み相談・ 共有できる点も魅力です。 自分の職種を、「資格」として認定していただける制度があることを、私はとても心強く思っています。同じ志を抱く「PRプランナー」の皆さんから刺激を受けながら、「もったいない」をなくしていく。PRには、わくわくする可能性しかありません。