VOICE of PR Planner (2017年6月)
PRプランナー地位向上に王道なし
不動産会社勤務
丸山寛之
はじめまして、不動産会社に勤めております丸山寛之と申します。
勤務先では新規事業企画・推進担当ということでPR活動も含めた業務を行っております。
私は前職において、ライオンズマンションのブランド名で全国に展開している株式会社大京という不動産会社でグループの広報全般を5 年ほど担当しておりました。配属一年目に広報・PRをもっと活用し、企業のブランド力をより向上させたいと考え、PRプランナー資格を取得しました。
PRプランナーを取得して、よかったことは他業界同職種の方との交流が交流会等のイベント参加を通じて繋がりができたことです。同業の広報部門の方とは定期的に情報交換会を開催して、効果的な広報手法や自社で前例のない事においての相談等ざっくばらんに聞ける関係を築いておりました。さらに他業界の広報関係の方と繋がることで、同業ではあまり聞かないような話を耳にすることで、新たな視点で広報業務に取り組むことができたような気がします。
例をあげると、当時SNSが流行り始め、社員はFacebook もほとんど使っていないという頃でした。ソーシャルを活用したWebマーケティングも今ほど広がっておらず、口コミの活用もまだまだで、インターネットはもっぱら会社情報と物件情報の提供、メール営業に使われる程度でした。そのような中、私はあるIT関連企業の方で、当時からソーシャルメディアを活用したファンづくりの重要性を説いている方とお会いする機会に恵まれました。その方は、口コミが大きなパワーを持っており、自社ブランドのファンを上手に動機付けすることにより、低コストで大きな成果を上げることができると説いていました。
その話を聞いて、当時は自社においてSNSを立ち上げるのも、そこを通じて情報発信するのもハードルが高かったため、私はコーポレートサイトや商品サイトとは別の独立サイトを立ち上げそこで暮らしに関する中立的な情報をキャラクターを通じて発信することでファンづくりを目指しました。一朝一夕には成果がでないことは織り込み済みで長い年月をかけて暮らしに役立つ情報を積み重ねることにより、ファンを獲得し、ブランド力向上の一助とすると覚悟を決めて取り組みました。
約2年半、継続的な情報発信に努め、ファンも少しずつ増え始めた矢先に、リーマンショック後のコスト削減のあおりを受け、社内で侃々諤々あったものの短期的成果がでないとの理由で残念ながら当サイトは閉鎖となりました。
前述した取り組みにおいて、PRプランナーの知識が直接生かせたわけではありませんが、PRプランナーを取得したことを契機に新しいことにチャレンジしたいという気持ちがあったのは確かです。そして他業界の方と積極的に情報交換をすることにより、同業以外のネットワークを広げられたことは私にとって今でも大きな糧となっていると思います。またサイト運営の経験や考え方について、当時としては他社も含め前例があまり無い取り組みで、大京を退職した現在の仕事においてもブランディングの場面で役立つことが多々あります。
今後の目標としましては、PRプランナーという肩書で、これまでの経験を生かして企業のPRにおけるコンサルタントをやってみたいと思っています。PRプランナー資格の地位が低いのは弁護士、会計士のように、PRプランナーという資格で仕事をする人があまりにも少ないからだと思っています。自分自身がこの資格で「さすが!」といわれるような仕事をして、それを少しずつでも周りに広げていくことができればPRプランナーの存在価値も認められ、地位向上につながり、PRプランナー取得を目指す人も増えるのではないかと淡い期待を抱いています。
「PRプランナーの資格持ってますよ」、「じゃあうちのPRの仕事頼もうかな」みたいな会話が生まれる世の中を目指して!皆さんもご一緒にいかがですか?