VOICE of PR Planner (2018年3月)

縁と偶然がもたらすPR
企業の本質的な問題をPRで解決するために

フィスカース ジャパン株式会社
武内 香奈枝

はじめまして、フィスカース ジャパン株式会社でPRを担当しております武内 香奈枝と申します。
フィスカースという社名をご存知の方も少ないと思いますので、まずは会社紹介をさせて頂ければと思います。

本社は北欧フィンランドにあり、フィンランドにある会社の中では一番古く1649 年に設立されました。日本で言うとちょうど3 代目将軍 徳川家光の時代です。世界ではハサミの会社として有名で、世界トップクラスのシェアを持っています。その他園芸用品などでも知られていますが、日本では弊社が取り扱うテーブルウェアの方が知られているのではと思います。
実はフィスカース ジャパンは、テーブルウェアのブランド「ウェッジウッド」と「ロイヤル コペハーゲン」が合併してできた会社で、昨年の9 月に設立されたばかりの会社です。1 月より「イッタラ」などの取扱いも始まり、「ウェッジウッド」「ロイヤル コペハーゲン」「イッタラ」「アラビア」「ロールストランド」「ロイヤルアルバート」「ロイヤルドルトン」「ウォーターフォード」の8ブランドを展開しています。

これらのブランドは、設立された国、歴史、商品、ターゲットも全てばらばらで、日本では、それまで違う会社がそれぞれのブランドを取り扱っていました。そんな中、昨年の秋より全てのブランドのPRを担当する事になり、8 つの異なるブランドを同時に一人でPRする事をどうしていくか、最初は全く想像もできませんでした。けれども、少しずつブランドの事が分かってくると、それぞれの個性が見えてきて、その個性を活かしていけばいいのではと思うようになりました。

以前働いていた会社の社長から「ブランドとは、その会社の広告ビジュアルなどそのブランドの物を見た時に、ブランド名やロゴがなくてもそのブランドと分かる事だ」、そして「PRではブランドの良さを3 つでなく10 個言えなければならない」と教わりました。それが、今でも私の中でPRをする時の指標になっているのですが、まさにそれがブランドの個性なのではと思います。
それぞれのブランドの良さや個性を世の中にどう伝えていこうか、世の中に伝えるPRとは何かというのを改めて考えさせられています。

話は変わりますが、私がPRプランナーの試験を受けたのは2016 年で、PRプランナーとしてはまだまだ新米です。
現在まで、外資系のラグジュアリーブランドで9 年勤務した後、関西の大型商業施設の開業で初めてPRの仕事に携わり、その後、照明器具の会社で海外支店の立ち上げのPRなどに携った後、現在の会社の前身であるウェッジウッドでプロモーションやイベントの仕事に携わってきました。
PRプランナーの資格は、以前勤めていた会社のグループ会社の広報の方に教えてもらい初めて知ったのですが、その当時はまだ3 年の実務経験の受験資格を満たしておらず、受験を諦めていました。
そんな中、一昨年、偶然友人のフェイスブックでPRプランナーの勉強をしているというのを見て刺激を受け、私自身ももう一度体系的にPRについて基礎から勉強したいと思い受験しました。現在、PRプランナーの交流会などで、他の広報の方にお会いして刺激をもらったり、ヒントをもらえたりするのも、その2 人がPRプランナーの資格の話をしてくれなかったら、これらのご縁はなかったのかなと思います。

実はPRにもこのような偶然と縁があるのではと思っています。世の中には情報があふれ、その溢れる情報の中から人は自分が欲しい情報で、自分のタイミングに合うものを拾い集めています。それが縁となって、その人の中に情報としてインプットされていくのではと思います。
PRプランナーとして、ブランドの個性を分かりやすく伝え、世の中の人にそんな嬉しい縁や偶然を作れる橋渡し役的な存在になれたらと、日々これからも勉強していきたいと思います。