VOICE of PR Planner (2018年7月)

広報は「顏」が命!

キリンビバレッジ株式会社 関信越地区本部
高井 美奈

はじめまして!
突然ですが、「広報」って一言でなんとご説明されていますか?

私が広報の仕事に就いたきっかけは、関係会社への出向でした。その当時は「広報」という仕事が注目され始めた頃で、企業の広報担当者がメディアで取り上げられる時代でした。
出向先の企業は、広告予算も無く、PR活動もほとんどされておらず、過去の栄光を頼りに商品を販売している、といった状態でした。そんな中、広報担当を命じられ業務に就きましたが、「広報=広告」というイメージを持たれている従業員は多く、社外広報活動そのものが広告掲載活動と誤解され、広報活動は会社の利益を圧迫する業務と思われていました。

私自身も広報業務は初めてだったこともあり、また社内の風当たりも強かったので、まず何をやったら良いかわからずもがいていました。社内には広報の意義を教えてくれる方がいなかったので、「広報を勉強しよう!」と思いPR会社が主催する研修に参加したり、他の企業の広報担当の方にお話を伺ったりと、「広報」そのものを知ることからはじめました。

次に取りかかったのが、社内に「広報」の仕事そのものを理解してもらうこと。
ここが一番大変でした。
言葉で説明するのは簡単ですが、具体的にどういう活動があって、どういう成果が得られるのかを実践しなければなりません。社内に広報担当は一人しかいなかったので、PR会社のお力も借りながら、広報活動を充実させていきました。業務量は膨らみましたが、目に見える形で媒体での掲載数も増えていきました。掲載数が増えるごとに「広告費が増えている」と勘違いする従業員もいたので、月々のかかった費用と掲載数のレビューを毎月行いました。事あるごとに「広報」の仕事と役割を語り続け、実践し、ようやく「広報は企業にとって大事な業務!」とわかってもらえるようになりました。
3 年はかかりましたが…。

この間に、「周囲に認められる広報担当になろう!」と思い、PRプランナー資格を取得しました。広報を学んでいく過程で「広報は企業の窓口」であり、「広報は会社の顔である」事を教えていただきました。タイトルの<広報は「顔」が命!>というのは、出向先での広報業務をしている時の私の方針でした。辛いとき、苦しいとき、この言葉を掲げて乗り越えてきました。広報を離れて営業担当をしている時も、「広報」を「営業」に置き換えてスローガンにしている時もありましたが…。

現在は、直接広報業務はしておりませんが、「広報の仕事をやってみたい!」という人が増えることを願って、広報担当者の育成にあたっています。

さて、冒頭の「広報」の説明ですが…。
私は、「字の如く、「広く報せる」ことだよ。」といつも話しています。