PRパーソンインタビュー #6

育休明けの挑戦
資格取得で得た自信とスキル

いすゞ自動車株式会社
広報部 広報グループ
工藤 緋沙子(くどう ひさこ)さん

PRSJ認定 PRプランナー 2025年3月取得

PROFILE
大学時代に所属した自動車部の活動の中でトラックを運転した経験から商用車業界に興味を持ち、2013年いすゞ自動車に新卒入社。国内営業部からキャリアをスタートし、4年目に広報部へ異動。2022年に産休・育休を経て、現在は商品広報を中心に業務を行っている。

 

2023年春に育休から職場復帰した際、広報部長から「P Rプランナー資格試験受けてみない?」と声をかけられたことが受験のきっかけです。以前この資格について調べた際、実務経験不足で受験できないことを知り、それ以降受験する機会を逸していました。これまで自己流で広報の仕事をしてきたため、PR・広報を基礎から学び直す機会として挑戦しました。その結果、散らばっていたノウハウが体系的に身に付きました。

 1次試験対策はひたすら公式テキストを読むことに注力しました。試験2ヵ月前から隙間時間にテキストを開き、マーカーを引きながら繰り返し読み込みました。帰宅後は家事・育児で勉強の時間が取れなかったので、子どもを寝かしつけながら、ベッドの中でスキャナーで取り込んだ公式テキストをiPadで読むようにしました。この学習法で2024年2月の1次試験に合格。その3ヵ月後に行われた2次試験では、苦手分野を重点的に学習したほか、時事問題については普段からニュースは意識しているものの、改めて試験範囲のニュースをアプリなどで見直し、突破できました。

 同年8月に受けた3次試験は、課題A(ニュースリリース作成)に時間をかけ過ぎたほか、CBTテストセンターのキーボード操作にも戸惑い、課題Bを最後まで解ききることができずに不合格になりました。その反省を踏まえ、次回の試験に向けて、2つの課題を書ききるために参考問題集の模範解答を時間を計りながらパソコンで一通り書き起こしてみました。これにより時間配分の感覚をつかみ、解答の“ 型(フレーム)”が把握できるようになりました。他の課題にも当てはめて対策した結果、本番の試験では全ての設問に記述でき、合格できました。ただ“合格したら終わり”ではなく、今回選択しなかったコーポレート課題も解いてプランニング力の強化を図り、肩書きだけの有資格者とならないようにしたいと思います。

 今回の資格取得を通じて習得した、企画立案時にフレームを意識するという発想は、今後も仕事で役立つのではと思っています。以前は難しい課題に直面した際、残業するなど時間をかけて対応していましたが、子育てをしながら働いている今はそういうわけにもいきません。そんな時でもフレームという考え方を応用すれば生産性の高い働き方ができるのではと思っています。

 P Rプランナー資格試験には、実務に即した問題が出されるので、広報の現場で3年以上の経験を持つ社会人なら、学習法次第で十分合格できると思います。職場環境や上司の理解によるところも大きいと思いますが、子育て中の方も含めて、多くの方にチャレンジしてほしい資格試験です。

 

一言メッセージ

所属部署の上司 経営業務部門 VP 兼 広報部長 相川貴之さん

今、世の中の動きに合わせて当社の人事制度もジョブ型へシフトしており、今後は「あなたの武器は何ですか?」と社員一人一人が問われるようになると思います。そうした中で、広報部のスタッフであれば、この分野のプロの証となるPRプランナー資格を取得することは強みになるのではないでしょうか。当社ではそうしたプロ人材育成に力を入れており、本資格に関しても受験料の補助を行うなど、取得を奨励しています。

 

掲載日:2025年5月