VOICE of PR Planner (2019年2月)

ハートを動かす広報活動をめざして

セイコーホールディングス株式会社
広報室 石神健一

皆さん、こんにちは!
私は、SEIKOブランドを中心としたウオッチやクロック、電子デバイスやシステムソリューションなどのビジネスを展開する企業グループの持株会社において、コーポレート広報を担当しています。まだまだできていないことばかりですが、それも含めて少しでもお役に立てればと思い、コラムを書かせていただきます。

▼資格取得のきっかけは「自己流で伸び悩んできた自分を変えたい」
約5年前、広報部門への異動の内示を受けた私は、それまでの人事部門での自らの仕事を省みたとき、「実務理論や労働・衛生関連法規への深い理解があれば、もっと良い仕事ができたのではないか」という反省の念を強く持ちました。
そういえば、ギターをかじってみても、ゴルフをかじってみても、それなりに楽しめる程度までは行くけれど、やはり自己流で成長が止まってしまう・・・これはまずい!
広報は比較的自由度の高い業務だからこそ、自己流のクセがついてしまう前に基礎から体系的に学びたい!なんなら公的にも認められる資格を取得しよう!と一念発起し、PRプランナー資格に挑戦するに至りました。
充実した公式テキストのおかげで1次・2次試験は無事通過。そして3次試験は・・・二度目の挑戦で何とか合格!晴れて名刺に資格を刻んだ時は、それまでにない達成感を覚えました。立ち戻るべき基本ができたこと、そして様々な形で社外のネットワークが広がったことは、自分にとって非常に大きなことでした。

▼試行錯誤を楽しめるマインドになれた
そんなこんなで齢四十を迎え、『論語』的にいえば“不惑”・・・ということになるのかもしれませんが、迷いながら、試行錯誤を繰り返しながら毎日の業務に当たっています。
当社は2001年に持株会社制に移行し、グループの組織改革を進めていく中で、コーポレート広報が果たすべき役割を再整理する必要が生じていました。また、スポーツや音楽を通じたブランディング活動・CSR活動への取り組みを強化する中で、発信すべき情報の多様化や、メディアリレーションの強化も求められるようになりました。
これらの課題に対応するため、マンネリ化が否めなかったグループ広報担当者連絡会で外部講師を招いたセミナーを開催したり、10年以上中断していたメディア懇親会(昨年度Media Meetingと改称)を復活したり・・・、様々な人の助けを借りながら少しずつ形になってきました。
社外のネットワークが広がって良かったのは、「みんな走りながら、悩みながらやっているんだな」と気づけたことです。そこから試行錯誤を楽しめるマインドになれたと思います。

▼『時代とハートを動かすSEIKO』を社内外に広げていく
社会の変化・コミュニケーションの変化は広報部門に変化をもたらし、周囲で一緒に仕事をしているメンバーは、国際感覚に優れた人材、デジタルコミュニケーションに精通した人材、コミニュケーションデザインの専門人材など、顔ぶれが変容してきています。

一方で、広報は“Public Relations(広く社会一般との関係性づくり)”であるという本質は変わりがないと感じます。様々なステークホルダーが求めるものを的確に理解し、そこに対して会社がどのような価値を提供できるのか、言語だけでなく五感を駆使した様々なコミュニケーション手段を通じて伝えていくことが大事だと感じています。
当社は1881年の創業以来培ってきた、正確・精密・誠実・信頼・・・のイメージに加え、お客様の感性に響く存在でありたいという思いを込めて、2014年にグループスローガン『時代とハートを動かすSEIKO』を制定しました。今まで以上にハートに訴えかける広報活動を展開し、ブランドに新たな魅力を吹き込んでいきたい。そして、“社員一人ひとりがブランドアンバサダー”を大きな目標に、インターナルコミュニケーションの活性化に取り組んでいきたいと考えています。