VOICE of PR Planner(2019年5月)

一歩でも前に進める広報・PRを目指して

株式会社 湖池屋
マーケティング部 広報課 小幡和哉

はじめまして。私はスナック菓子メーカーの湖池屋で広報を担当している小幡です。仕事では、広報課の一員としてプレスリリースの作成やメディア対応を主に担当し、プライベートでは、二児の父として家事・育児にも取り組み、慌しくも充実した毎日を送っています。

私は、湖池屋に中途入社した後、人事・総務などを経験し、2012年4月から広報・PR担当として勤務しています。2012年8月23日に「湖池屋ポテトチップス」の50周年が控えていたこともあり、配属直後は、わからないことがありながらも必死に業務に取り組み、失敗を繰り返しながら、広報・PRの実務経験を積んでいきました。

転機が訪れたのは、2016年です。湖池屋はコーポレートブランドの統合を実施し、創業の原点である「株式会社湖池屋」として新たな一歩を踏み出すことになりました。新しい湖池屋として生まれ変わろうとしている中、“私もこのままではいけない”という危機感が生じ、広報・PRの外部講座を受講しにいくことに決めました。広報・PRの第一線で活躍する講師の方々の講座を受け、他社の広報、PR会社のプランナーの方々と課題に取り組む中で広報・PRの可能性や魅力に触れ、より専門的に知識・経験を深めていきたいと思い、PRプランナー資格取得に向けて勉強をはじめました。

仕事・家事・育児に忙しくしておりましたので、新たに勉強時間を作ることには苦労しました。私の場合、睡眠時間を削ると、仕事・家事・育児にも影響が出てきてしまいますので、平日は通勤時間や子どもを寝かしつけた後などの隙間時間を活用したり、休日は家族が起きる前の早朝時間を活用するなどしてまとまった時間を作り、何度もテキストを読み、過去問題を繰り返し解きました。二次試験の「時事知識」、三次試験の「ニュースリリースの作成」、「広報・PR計画の立案作成」については、過去問題を解くだけでなく、自分の生活(仕事・家事・育児)との関係性を意識することで対策につなげられるよう努力しました。

家族や周囲の方々の協力のお蔭もあって、勉強を始めて約2年でPRプランナー資格を取得することができたのですが、劇的に何かが変わったということはありません。ただ、PRプランナーとして、広報・PRに取り組む意識は確実に変化しました。PRプランナー資格取得のための勉強を続ける中で広報・PRの本質は「人々の共感を得るためにコミュニケーションを繰り返し、世の中で合意形成していくこと」であると学びました。一方通行の思いだけでは合意を形成することはできませんので、相手がどのようなものに興味があるのか、どのような角度からどのような言葉で伝えれば相互理解が深まり、合意形成につながるかを考えるようになりました。

どれだけ考えたとしても人の感情は季節や世間の話題やSNSでのコメントに左右されやすいものであり、人と人とのコミュニケーションを基礎に合意形成を図っていく以上、100%完璧に理解しあえることはないのですが、そこで諦めるのではなく、粘り強く、合意形成に向けて一歩でも前に進んでいく姿勢に意味があるのだと信じ、日々の業務に取り組んでいます。

広報・PRは、一人でできるものではなく、周囲の環境を活かすものであり、周囲の環境に活かされているものであると感じています。これからも周囲の環境への感謝の気持ちを忘れず、広報・PRの本質を追及し、所属する会社だけでなく、地域・社会に貢献できるようなPRプランナーになっていけるよう、努力を続けていきたいと思います。